亀のこう???

私は数年前に運転免許が取り消しになりました。車が大好きで、スピードが好きでついつい、、

安全運転をされる方々はご存知ないかもしれませんが、取り消しというものには欠格期間というものがありまして、私の場合1年でした。

1年免許の試験は受けられません。つまりどう足掻いても車は1年間車庫に眠るわけです。

それを知った大学のある学生が、中古の折りたたみ自転車を見つけてくれまして、しかもそれがBramptonというとても良いもので、その頃は頻繁にその自転車で出かけていました。大学の仕事も喜んでほぼ毎日自転車です。このBramptonという自転車は大変優れもので、丈夫なのにとても簡単に非常に小さく折り畳めます。この自転車に乗られている方々には、よくこれを電車で運んで、いわゆる輪行という、遠いところに行ってこの自転車で旅する方も多いとのこと。

しかも掘り出し物で破格な値段!車のない1年はそれはそれで楽しい時間でした。

そんなこんなで1年が経ち、警察の試験も一発で合格し、再び免許を得て車に乗り始め、ここ数年は毎日車です。

朝起きて、自転車を見ると「乗りたいな」と思うのですが、車も好きなのでついつい車になります。そんな数年が経ち、

埃まみれになったBromptonの自転車をこの5月の連休で奮起して綺麗に掃除して、2日間軽いサイクリングをしました。とても気持ちよく、乗ってる時は、やっぱこの気持ちよさに勝るものはないと確信しました。

でも同時に「また自転車で行くかなあ、でも車もなあ、、」とも思っていました。

別にクイズではないのですが、、ここまでで、もしかしてお気づきになった方もいらっしゃるかもしれません。

「折りたたみ自転車」です。折りたたんで車に積んで、出先で自転車乗っても何も問題ないわけです。

そうではなく、私の頭は「全部自転車」または「全部車」にロックされてました。これは免許取消しという経験からくる先入観です。

硬い頭ですよね。アメリカで聞いた話しですが、リンカーントンネルに高さ制限を守らずトンネルの入り口で上下が突き刺さって動かなくなった大型トラック、救急隊が来てどうやってトラックを動かすか、天井を削るかトラックの部品を外すか思案していると、近くにいた小学生の女の子が、「タイヤの空気を抜けばいいじゃん!」、、本当にあった話しか作り話かは知りませんが、大人の硬い頭vs子供柔らかい頭、ということを考えると、これが実際にあったことと言われても驚かないと思います。

硬い頭、恐ろしいですよね。

でも、自分が60代半ばになってもっと恐ろしいと思うのは、私たちは、この経験からくる先入観を「年の功」と呼んでいるかもしれないということです。